欧米言語文化専攻

European and American Languages and Cultures- 欧米言語文化専攻 -

概要

欧米言語文化専攻では, 以下の教育研究上の目的を掲げています。

博士前期課程では, 言語学, 文学, 思想・宗教学, 芸術文化学, 歴史・社会学, 言語教育学などの分野に関する専門知識を基盤とし, それを欧米・環太平洋地域の諸特性を踏まえて汎用する調査・研究能力と優れた言語運用能力を身につけ, 教育・研究をはじめ様々な領域で活躍できる優れた知識と能力を備えた人材の育成を目的とします。

博士後期課程では, 言語学, 文学, 思想・宗教学, 芸術文化学, 歴史・社会学, 言語教育学などの分野に関する豊かな専門知識を基盤とし, それを欧米・環太平洋地域の諸特性を踏まえて汎用する高度な調査・研究能力と言語運用能力, 深い洞察力を身につけ, 人間の本性に関する独創的な研究を行う資質を備えた研究者, 教育者の育成を目的とします。

カリキュラムの特徴

2024年4月より欧米言語文化専攻は,これまで設置されていた5コースを改編し, 新たに「言語学」「言語教育・応用言語学」「文学・思想」「歴史・社会」の4つのコースを設置します。人文学の根幹を成す学問分野に基づいたコース設計となっており, 学生はこのうち一つを専攻コースとして選択し, その分野を専門的に深く学びます。同時に他コースや他専攻の科目を分野横断的に履修することも可能で, より広い視点に立って自らの研究をより深く豊かなものに発展させることができます。

教育課程表欧米言語文化専攻(PDF)

言語学コース

本コースにおいては, 言語理論の深い理解に立脚し, 様々な言語現象の記述や分析, 言語間の比較や対照を通して, 言語の本質を追究することを目的としています。一般言語理論をはじめ, 音声学・音韻論・統語論・意味論・言語獲得論などを扱う科目を設け, 将来, 「ことば」の専門家としての活躍を期待できる人物の育成を目指します。また, コース所属教員が主として研究対象とする言語も, 英語・日本語・スペイン語・ロシア語・韓国語(および以上の関連諸言語)と多岐にわたり, 日々の研究活動を通して, 各個別言語に対する深い洞察力の涵養および外国語の高度な運用能力の獲得が促されます。

言語教育・応用言語学コース

本コースにおいては, 言語教育を含む応用言語学を多彩なカリキュラムのもとで, 受講生の要望に応じて専門的な研究を行います。英語教育, 日本語教育, スペイン語教育, 会話分析, バイリンガリズム, 第二言語習得論, 言語政策論, 心理言語学など様々な研究領域を設け, 研究の分野においても実務の分野においても, 将来専門家として活躍できる人材の育成を目指します。英語教育, 日本語教育の研究分野においては, すでに教師として活躍している社会人に対し, 社会のニーズに応じた最新の言語教育法を指導することを目指します。

文学・思想コース

本コースの文学分野では, 欧米言語による文学すなわち, 詩, 小説, 演劇, 批評など幅広いジャンルのテキストを精読し, 分析するとともに, 背景となる文化, 歴史, 社会への洞察を深めます。また, 文化圏, 言語, ジャンル, 表現方法の異なる作品を比較し, 越境的に考察する方法もあります。思想分野では, 現代の欧米の複雑な社会状況を踏まえ, 国や地域の横断的な思考の土台となる思想や哲学, 宗教について理解を深めます。いずれの分野においても, 高度な知的探求に必要な知識とその活用力, 専門的な分析力, さらに研究成果を発表するための表現力を身につけることを目指します。

歴史・社会コース

本コースでは, 歴史学および現代社会に関わる科目を履修し, 主に英語圏やスペイン語圏などの国や地域, 分野について幅広く学ぶことにより, 当該領域に関する専門知識と高度な研究能力を身につけた人材の育成を目指します。歴史学の領域ではとくにイギリス史, スペイン史, ラテンアメリカ史を中心とする欧米の歴史研究, 現代社会の領域ではアンデス地域やオセアニア地域を中心とする文化社会研究, さらに政治コミュニケーションおよび政治学・国際関係論を軸とするカリキュラムをそれぞれ配置しており, 対象地域の言語運用能力を高めながら, それらの関連分野について専門的に研究することができます。